安藤美姫 写真動画

　ＳＰ、フリーでともに自己最高を記録し、合計得点１９２・５９点は歴代３位。五輪を制した荒川静香の１９１・３４点を上回り、日本の最高得点を塗り替えて見せた。完全復活した「ミキティ」が、再び日本スケート界を引っ張っていく。

美姫と絢香は、同じ１９８７年１２月１８日に、この世に誕生した。昨年１２月、トリノ五輪の代表となった美姫のもとに、絢香の関係者が「同じ日に生まれた子が、こんな曲を歌ってます」と、絢香の手紙とこの曲のＣＤを贈ったことがキッカケで、交流が始まった。以降、美姫がライブを見たり、絢香がリンクに訪れたりと親交を深めていった。

　それからは「お互いの世界で１番になろう」と誓ってきた。絢香はこの１０月にシングル「三日月」でオリコン１位に。そして、今回、ついに美姫も頂点に立った。優勝直後には早速、国際電話で祝福しあった２人。絢香は「とてもうれしかった。同時期に同じ日に生まれた２人が（それぞれの世界で）１番を獲るなんて。本当に驚きました。そしてパワーをもらった」と、自分のことのように喜んだ。

　ケガに苦しんだとき、また大事な試合前には必ず「♪信じることで、すべてが始まる〜」という「Ｉ　ｂｅｌｉｅｖｅ」を聞き、モチベーションを高めてきた美姫。「自分を信じることは大切。この曲がもう一度、自信を持たせてくれた」-絢香の歌声が響く中、“銀盤の女王”はそう振り返った。

★ミキティの４回転
　１４歳で出場した０２年１２月のジュニアＧＰファイナルで、女子選手として初めて４回転サルコーを決めた。以降、０３年１１月の全日本ジュニア選手権、同１２月の全日本選手権で成功させた。かつてスルヤ・ボナリー（フランス）がエキシビションで４回転トーループを成功させたが、競技会で決めたのは安藤ただ１人。サルコーの基礎点は３回転が４．５で、４回転は９．５と大幅にアップする。

★美姫と絢香（あやか）
　この日のエキシビションで、安藤は誕生日が同じ歌手、絢香（１８）の「Ｉ　ｂｅｌｉｅｖｅ」に乗り、演技を披露した。２人が知り合ったのは、絢香がデビューする前の昨年１２月。誕生日が同じことを知った絢香サイドがデビュー曲の同楽曲のＣＤを贈ったことで交流が始まった。安藤はけがなどに苦しんだ昨季、この曲を試合前によく聴いたという。今季から練習拠点を米国に置く安藤のため、英語バージョンを急きょ用意し、エキシビション用にプレゼントした。ＧＰ初優勝直後に祝福の電話をかけた絢香は「私にとっても最高のニュースです！」。

　フィギュアスケートのスケートアメリカでＧＰシリーズ初優勝を飾った安藤美姫（１８＝トヨタ自動車）が、連続優勝に向けて集中モードに入る。次戦フランス杯（１１月１６日開幕、パリ）まで３週間空くが、日本には帰らず直接フランスへ移動することを決めた。少しでも移動時間を減らして、体調管理と練習に時間を割くのが狙い。日本人初のシリーズ２連勝を飾るため、振付師のモロゾフ氏の下で集中する道を選んだ。

６位　ミキティ復活でフィギア活況
　安藤美姫（１８）が優勝したＧＰシリーズ第１戦の視聴率が２０．４％を記録。フィギュア人気を実証し、ウワサされる大晦日の放映が現実味を帯びてきた。優雅なフィギュアが格闘技に殴り込み？　どちらが“強い”か見ものだ。

　川崎市は７日、優れた技術技能をたたえる「かわさきマイスター」に、フィギュアスケートの安藤美姫選手らのスケート靴などを手がけた靴製造の吉田良雄さん・・・

■安藤選手のスケート靴作る　吉田　良雄さん（６８）　靴製造
　吉田さんは、スケート靴製作が中心で、その高い技術を信頼され、一流フィギュア選手の靴も作っている。選手個別に専用の木型を作ったり、滑りの特徴を考えながら、つま先の素材などに創意工夫を凝らしている。認定に吉田さんは「これからの靴作りに大変励みになる」と晴れがましそうに話した。

　フィギュアスケートのトップ選手がエキシビションで表現力などを争う「ジャパン・スーパーチャレンジ」の主催者は１３日、大会を来年１月４日に長野市ビッグハットで行うと発表した。
　女子は浅田真央（中京大中京）安藤美姫（トヨタ自動車）男子は高橋大輔、織田信成（以上関大）らが出場予定。エキシビション終了後はアイスショーを行い、トリノ冬季五輪金メダルの荒川静香らが出演する。